大学でつける力
本学の教育の理念には、「個人や社会の学習の課題を発見・解決する能力を養う」ということが入っています。今のように混沌とした時代には、じつにさまざまな問題・課題があり、それを発見したり、解決したりする力が求められています。
われわれはとてもそのような力など身につけられないと思ってしまいがちですが、そうではありません。問題や課題は次々と生じます。そのすべてに対応することは不可能ですから、われわれは1つ1つの中身を追いかけるのではなく、もやもやしている状況の中で問題や課題をしっかりと見極め、発見する方法、その問題・課題を解決する方法を身につけようとすればよいわけです。
そのような方法には、いろいろなものがあります。本学の学生さんは企業に勤めている人が多いせいか、計画法とか企業で使う問題解決技法を身につけていて人がかなりいます。 「生涯学習支援システム・ネットワーク」の授業で、生涯学習支援ネットワーク・モデルの話をしていましたら、それを手がかりに勤務先の問題を解決するネットワーク・モデルを作った学生さんがいました。うまく稼働しそうなので、皆さんがすごいといって、感嘆しきりでした。
かつて、学問の世界では、1つの対象に1つの研究方法を確立して初めて学問として市民権が得られるようなことがありました。しかし、学問も発達し、複雑な問題の解明に挑戦するようになると、とてもそのようなことはいっていられなくなり、今は対象さえはっきりしていれば、研究方法は何を使ってもよいというような時代になりました。今は、いろいろな領域の思考法や研究法が飛び交っていますから、少し調べると、いろいろな方法を知ることができます。
最近はコンピュータが発達したため、理論研究、実証研究の他に計算研究が発達したりしてきました。そういう研究法や、公理的方法、原因-結果論、目的-手段論といった研究の仕方をある程度理解して、実践的な問題解決技法、計画法などを改めて見直しますと、それらがどういう性格のものかがよくわかります。そうしますと、その技法をどう使ったらよいかも自ずとわかってきます。大学では、このような力を身につけたいですね。










