社会人のキャリア教育
平成23年1月31日に、中央教育審議会答申「今後の学校におけるキャリア教育・職業教育の在り方について」が出されました。
これは幼児期の教育から高等教育までのキャリア教育についての提言を行っており、これまでに例のない答申です。そこでは、職業に必要な能力の向上や職業の変更等が可能となるよう、生涯学習の観点に立ったキャリア形成支援の充実を図ることが必要であるとして、生涯学習の観点からの提言も行われています。
答申では、今や職業に必要な知識・技能が高度化しており、既に職業に就いている者が職業上求められる専門性を身に付け向上させることや、異なるキャリア選択のため新しい専門性を身に付けること、一定期間就業を中断した後に職業復帰すること、などを目的とした様々な学習ニーズが存在するとしております。また、社会的な流動性が高まることもあって、学びたい者がいつでも学ぶことができ、必要な知識・技能を身に付けることにより、職業生活の維持・向上や新たな就業が可能となるようにしていかなければならないと言っています。その通りだと思います。
答申は、それに対して、今後、大学で社会人受入促進の要請にこたえる取組が広く行われることを期待しています。25歳以上の大学入学者は、OECD平均では約21%であるのに対し、我が国では2%にすぎません。
職業に関する学習を生涯にわたって行えるようにするためには、様々な職業に必要な能力と、その能力を修得するために必要な学習内容を明確にする必要があります。さらに、労働市場が流動化する社会で生きていくとなると、キャリア形成が重要で、そこでは、それぞれの職業に必要な能力を修得するための教育プログラムの質が保証されなければなりませんし、資格などの修得証明も求められます。最近は、職業資格の国際化が活発で、答申では、その動きにも目を向けておく必要があると述べていますが、我が国は立ち遅れています。
この欄でたびたび取り上げてきた資格標準化機構は、それらに対応しようとして設置された機関です。本学はそこでも社会貢献を行っていますが、23年度に新設するレジリエンス(成長性弾力)準系は、さらに、様々な職業に必要な能力の基盤を培うことによって、これからの社会により一層の貢献をしようとするものです。その発展を図っていきたいと思います。










