vol.8
『豊かな青年期の創造』

2009/06/26

-豊かな青年期の創造-

 今、「特別支援教育」がスタートし1年以上経過しました。今後は義務教育段階から後期中等教育にまで広げ、やがては大学にまでも拡大していかれます。すなわち乳幼児期から一貫した支援の構築が求められています。障害をもつ人をはじめ、不登校と言われる人など「特別な教育ニーズ」をもつ青年たちの多くは18歳で学校教育を終えて、その多くが社会へと移行している状態です。「もっと学校で学びたい」「僕も大学に行きたい」という願いに対して、18歳以降の学習の機会を保障する環境は、わが国ではまだ不十分といわざるを得ません。そこで彼らの願いを叶えることが出来る教育の場として「専攻科」への注目と期待が高まっています。

 「専攻科」は、高等学校・特別支援学校高等部・大学・短期大学等に、卒業生を対象として1年以上の修業年限を設定して設けられるものです。

 全国的にも「特別な教育ニーズ」をもつ青年たちが学べる専攻科は、当校を含めて7校しかなく、まだまだ数が少ないのが現状です。教育を受ける権利は「全ての国民」が持つものでありながら、障がい持つ子供の教育は権利保障から遠ざけられてきた過去もあります。現在では、全ての子どもの後期中等教育段階までの整備が図られ、権利保障も充実してきましたが、それ以降の教育はまだまだです。「もっと勉強したい。」「お兄ちゃんやお姉ちゃんのように大学に行きたい。」という願いを、どのように考え、受け止めなくてはならないのでしょうか。既に専攻科で学んだ青年たちは、18歳で社会に出て行く青年たちに比べて、自分に自信を持ち、主体的に生きる力を発揮しています。そのように姿を見て、専攻科の設置や必要性を求める運動も広がってきました。

 私どもやしま学園高等専修学校は04年から専攻科を設置し、「全国専攻科(特別ニーズ教育)研究会」の事務局としてこの運動・研究を進めています。今年度は第6回大会を当校が主催校として12月12・13日に開催します。専攻科を設置する学校や設置を願う親の会、専攻科の設置を研究者や教職員、それに専攻科で今まさに輝いている青年たちが元気に活躍する研究会です。興味のある方は是非ともご参加ください。

学校 長  谷  口    充