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赤山みほの研究室便り

論文不正とは

2018/01/30

京都大学iPS細胞研究所が実験結果を示すグラフを改ざんした論文のねつ造を行ったことが話題になっています。

iPS論文不正が問うもの:日本経済新聞 

研究活動上の不正行為に係る調査結果について:京都大学

 

まず、上記の記事を理解するためには、前提知識として学術雑誌がどのようなものなのかを理解する必要があります。

 

学術雑誌とはなにか
 例えば、CiNii Articlesで「指定管理者」と検索すると2380件の結果が得られます(2018年1月30日11時30分時点)。これらは雑誌記事ではありますが、学術雑誌に掲載されている記事は一部です。学術雑誌は、特定の研究分野をもつ学会などが発行しています。学術雑誌のなかには、学会が発行しているもの、大学が発行しているもの、企業が発表しているものがあります。
 学会が発行している学術雑誌は、学会誌などといいます。学会誌に記事を掲載するためには、論文を書いた研究者が投稿し、学会の編集委員会が内容を確認して学会誌のテーマに合っているかどうか判断します。合っていれば、編集委員会が、論文のテーマに詳しい他の研究者へ、きちんとした研究かどうかを検証する査読を依頼します。きちんとした研究かどうかを検証するのはいくつかのポイントがあります。すなわち、・先行研究を踏まえているか、・新規性のある研究か、・社会的意義があるか、・調査や実験の手順に間違いはないか、・研究目的に結論が答えているかなどなどです。学会によってポイントが異なることもあります。これらのポイントの中でも、調査や実験は論文に書かれた手順通りに行われ、論文に書かれた結果が得られた前提で検証されます。なぜなら、調査や実験には複数年かかる場合があり、それをまた同じように行うのは困難だからです。
 したがって、図表の改ざんや数値の改ざんを査読した研究者(査読者)が見抜くのは不可能に近いといえます。場合によっては、ほぼ同じ調査や実験を実施した経験がある研究者が見抜くことがあります。今回のニュースになった論文は、告発したのは誰なのか明らかになっていませんが同様の実験をしたことのある研究者からの指摘なのではと思います。しかし、調査や実験の結果は条件によって全く異なることもありますので、結果の改ざんを査読者が見抜くことはやはりほぼ不可能に近いといえます。

キーワード「論文不正」や「研究不正」「実験」「改ざん」などで検索してみるとこれまでの論文不正があったニュースを見ることができます。

 

論文不正の原因
ではなぜ論文不正をしてしまうのでしょうか。原因について考察した記事があります。

iPS論文不正の原因 研究者が指摘:BLOGOS

 論文不正の原因は、動機要因と機会要因と正当化要因があるのではないかと指摘されています。記事の中で詳しくは説明されていませんが、研究者は論文や学会発表や著作がなければ職はなくなってしまいます。しかも、研究はこれまで研究されてきたことではなく、新規性のあるものでなくてはなりません。上記で書いた通り、調査や実験には複数年かかる場合もあり、すぐに論文がかけたり学会発表できたりしないものが多くあります。つまり、すぐには書けないけど、論文や学会発表をたくさんすればするほど職が得やすい/昇進できるということです。
 こうした研究者の置かれている環境も原因の一つといえるかもしれません。しかし、だからといって許されることではありません。たとえて言うなら、学生のみなさんが科目習得試験のレポートでまるまる誰かの書いたものをコピーアンドペーストして、さも自分が書いたようにみせることと動機は同じです。

研究倫理とは
 論文不正を制度として防ごうとする動きもあります。たとえば、掲載される予定の論文を事前に公開して図の流用がされていないか確認したり、既に発表されている論文のなかから文をコピーアンドペーストしていないか確認するツールで投稿された論文を確認したりしています。また、研究者自身がそういったことをしないように研修する取り組みもあります。興味があればぜひ調べてみてください。

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