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中田雅敏の研究室便り

「卯月」来て「花より団子」

2016/03/31

 「花よりも団子がよくて帰る雁」「うづき来てねぶとに鳴くや時鳥」「木の下に汁も膾も桜かな」

 さてこの俳句は誰の作でしょう。いよいよ桜の咲く季節となりました。もうお花見には行かれましたか。今度の土日は東京では八分咲ぐらいでしょうか。そのように咲くのを待たれ、咲いたらみんなに愛でられる桜は果報者ですね。しかし世の中には少し拗ね者もいます。絶対に見に行かないよと言っている人が私のご近所にもいます。「雁は帰雁」といって春になると寒い北国に移動します。「花を見るより寒いところが良い」といって帰ってゆくのですね。まるで捻くれ者のようですね。花よりも団子、花よりも酒、花よりもいか焼きとトウモロコシ焼なのですね。  
        
 さて間もなく四月の新学期がはじまります。四月は卯月と言いますね。四月になったら時鳥が良い声で鳴き始めたのですね。ところが人間もあたたかくなると自然と体も活発になります。血液のめぐりがよくなるのですね。冬の内は「痛みも和らいでいた廱というおでき」が痛み出したのですね。廱は御尻にできる腫れものです。暖かくなったので、立ったり座ったりするときに、このおできが痛むのですね。「卯月と疼く」が掛詞なのですね。「音太と根太」がこれまた掛詞で、時鳥の声がまだすんでいなくて音太にないていると、御尻のおできが痛み出した、と言う二つの意味を持った俳句なのですね。面白い句ですね。

 さて桜の木の下で花見の最中です。どんちゃん騒ぎの大遊び、揚句の果てに「花見ご膳」をひっくり返しての大騒ぎとなってしまい、あわてて「汁物も御刺身」も桜の木の下に捨てたということですね。ところで「木下」と言えばあの誰でも知っている人物の若いころの名前ですね。木下藤吉郎です。家が木の生い茂るところにあったので木下、茂り余った木に藤が咲いていたので藤吉郎、さすがに天下を取る人はおおらかですね。しかし「木の下」は琵琶湖と余呉の湖の間の有名な賤ヶ岳、ここはのちに柴田勝家と天下を争った場所、今では滋賀県木の下町、天下を取る前に藤吉郎は備中高松で毛利と対陣、信長の死を知るや和睦を結んで瞬く間に取って返したのが本能寺の変。一気に駆け戻った「木の下町」で一休みして京に攻め上ったのですね。後には賤ヶ岳の合戦場になりました。芭蕉はここの知名の由来を詠んだのですね。木の下町は歴史の転換地でした。

 そこでは「生臭い血も切り刻まれた人間の膾」もみんなここに埋められたのです。しかし夜になるとそんなことは知らない鳥たちが静かに寝入っているのですね「鳥どもの静かに眠る余呉の湖」と詠んでいますが、「鳥は兵士、静は賤ヶ岳」が掛詞となっています。夜には合戦休止、兵も眠りに落ちるのですね。

 「俳句と俳文Ⅱ」はこんなことを考えます。「俳句にはみな謎が込められています。」つまり俳句の鑑賞は「謎解き」なのです。どんな風に解くかは皆さんの挑戦です。「俳句と俳文Ⅱ」を受講してみてください。面白い解釈や突飛な解釈も大歓迎です。

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