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中田雅敏の研究室便り

いじめ・いじめを苦にした自殺はなぜなくならない

2017/11/21

 学校における「いじめ」「いじめを苦にした自殺」については「法令」が制定されたにも関わらず一向に改善されていない状況がある。文部科学省、各都道府県教委の調査でも減少ではなく増加している、という結果が報告されている。なぜ減少せず逆に増加しているのであろう。都道府県教委では「詳細に調査し」小さな事象(口論や欠席日数の割り出し等)も含めての報告なので、それだけ「いじめの発生や、いじめを苦にした不登校」に学校では注意し、取り組みをして来たから」とコメントをしている。

 確かに法令を制定し、教委への報告を徹底させ、調査委員会を制定し、事実関係を明らかにする、という制度や組織は設けられた。しかし、現実はそうではないようである。毎日の報道には必ず「いじめを苦にした自殺」「教師に叱責され苦にして自殺」という記事が絶えない。「自殺するほどの「残忍ないじめ」であったのか」「執拗で酷薄な叱責であったのか」とも考えてしまうし、「我慢できなかったのか」「反論できなかったのか」「耐えてばかりいたのか」と考えてしまうこともある。また「何故に死を選んでしまうのか」とも思われる。厳粛に受け止めていない、とお叱りを受けるかも知れないが私見を述べたい。

 日本人の長所は極めて真面目で、礼儀正しく、きちんと約束を守り、仕事をし・頼りになると見られている。反面日本人はコミュニケーションではまずく、フランクに話せない、などが国連などでは定説となっているらしい。しかし「真面目さという態度の中には怖い一面も含んでいる」と思われる。失敗をすると落ち込んでしまったり、責任感が強いあまりに自殺、などという大変なことに到ってしまう場合もある。望まれる人間は「失敗した後にその失敗の原因と影響を把握し、将来同じ過ちを犯さないために何を鍛えればよいのか、どういう努力をして乗り越えるべきか」という意思を表示してくれる人が望まれている。

 日本人は「公の場で世界に通じるような理論をもって自分の立場を表明する」ということが苦手と言われている。学校でも教師の言うことに忠実で、指名されなければ自分の意見を述べない。校則やきまりをきちんと守り、几帳面でおとなしい生徒が「立派で成績も良い子」と見做されている。自分の立場をきちんと述べ、級友全体が一体となって意見を言い、自分達のやりたい事を教師に要求する、という学校や、学級を益する普遍化した行動を、理論を構成し、理屈を構成して議論することは避けられている。時には学校や教師に反逆する行為と見做されたりする。

 日本人がコミュニケーションに長けていないということは世界でも常識となっているようだ。「物言えば唇寒し秋の風、出る杭は打たれる」というような考え方がまだ残っており、ボスとみられる人が発言すると、しかたがなくその言に従ってしまう。そして「公に議論をする前に、発言する人を決めておく」という「根回し」という行為が「議題を混乱させない上手な進め方」とされている。

 何かまずいことを言うと恥をかく、正当な意見や公益に資すること、自分に関わること、などを発言すると、「先生にちくっている、自分を良い子に見せようとしている」などと後で言われたり、陰口を言われたりする。果てはその陰口や悪口が陰湿となり「いじめ」になってゆく。この時から「自分は役に立たない人物、自分は弱い人間」という自己認識となり、不登校や自殺に到ってゆく事になる。

 小学校から活発な議論をさせて・相手の言うことを聞いて、自分が間違っていたことや欠けていたことを感じて初めて人間は成長していく。自分の意見を言うにはそれなりの知識も必要であり、様々な考え方の存在への理解と、知識を備えた整然とした理論の構成の基となる「発言力と説得力と肯定力」を備えるような「教育課程」を用意し、幼児期より議論をする教育を始めて欲しいと思えるのである。

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