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渡邉達生の研究室便り

誠実

2009/09/28

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 道端に生えている、とある草も豊かな実りの季節を迎えていました。田んぼの稲のみならず、山野のあちこちで、豊かな実りを見ることができます。

 この、「実る」の「実」という文字は、もともとは「實」と書きました。「うかんむり」に、「毌という文字に似た文字」を書いて、「貝」と書きます。

 貝は、大昔、「こやすがい」が貨幣の代わりに使われたことで、財宝や貨幣などを意味する漢字につかわれることが多いです。また、「うかんむり」は家の屋根の形をかたどったもので、家を意味します。うかんむりと貝とをつなげると、家の中に財宝がある状態を表していることになります。で、ここで問題になるのが、「毌という文字に似た文字」です。

 この形をよく見てみると、□が集まっています。家の中にある□ですから、□は部屋と考えるとよいでしょうか。家に多くの部屋があると財宝をたくさんたくわえることができます。これらをあわせると、「実」は、家に財宝がたくさんたくわえられた状態であると、想像することができます。貝は、財産となるもの、宝となるものです。それが、家にたくさんたくわえられた状態が実るということなのでしょう。この家を、自然に、田んぼに、道端に、そして、人に、人の心に、置き換え、考えを進めていくと、「實る(実る)」という言葉が表現しようとしているものの価値をつかむことができます。

 誠実という言葉があります。誠(まこと)の心を、心の中にたくさん実らせることが誠実な生き方であり、心の中に、誠の心がたくさんたくわえられている人のことを誠実な人というのでしょう。いい生き方です。

 で、誠とは何でしょう。誠という文字は、「言」という文字と、「成」という文字でできています。言を成す、ですね。「わたしはこのようなことをしたい」という志を立て、それを成し遂げようとする心が「誠」であるのでしょう。その誠を心の中に、一つ、二つ、三つと、たくわえていくことで「誠実」となります。

 昨日、本学で、秋の卒業式が行われました。卒業を迎えた学生さんたちは、まさに、「誠実」な生き方を実現した人たちでした。卒業に至るまでに、心の中に、多くの財がたくわえられていったことでしょう。みなさん、晴れやかな顔をしていました。また、ネットを通じて、それぞれの地で卒業を迎えた方もいらっしゃいました。心から、お祝いを申し上げます。今のみなさんには、「誠実」という言葉がとてもふさわしいです。
 今後とも、自分の心に、たくさんの財を実らせていってください。おめでとうございました。

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