八洲学園大学トップ > 八洲学園大学ブログ > 渡邉達生の研究室便り > 自由研究
渡邉達生の研究室便り

自由研究

2009/08/16

090816_0829~01.JPG

小学生の子どもさんがいる家庭では、夏休みの自由研究に取り組んでいるところもあるでしょう。自由研究...。うれしいような、困ったような...。「自由」とは、複雑な心の動きを起こします。自由というと、束縛から解放され、それによって楽しさが生じることをイメージします。しかし、研究という束縛から解放されるのが自由だとすると、それでは研究そのものがなくなってしまいます。自由とは何でしょう。どのような状態を自由といえばよいのでしょう。
 自由とは、漢字の並びからして、自分の心に由ると考えられます。心のままに...ということでしょう。しかし、この、心のままにということが、難解です。

 昨日まで、富士五湖の一つ、山中湖のほとりにある、とある研修所で、二泊三日の研修会がありました。昨日の最終日の朝食は八時に終わり、研修は九時から始まるということでした。一時間の休憩時間があります。ところが、その休憩時間に同室の人が富士山の写真を撮りに出かけるというのです。彼はこの時間帯に富士山の撮影をしたいという自由意志を働かせています。わたしは、前夜遅くまでのミーティングの疲れが残っていてボーッとしていたかったのですが、その生き生きしている姿に自分の気だるさを言うわけにもいかずに、しぶしぶ一緒に行くことにしました。そのときの、わたしの心は、しぶしぶです。 
 ところが、富士山の見える場所に着いて、その人がいそいそと三脚を設定し、カメラをのぞいている姿を見ているうちに、心が変わってきました。その写真を撮っている姿を、写真に撮りたくなったのです。携帯電話に付いているカメラですから限界があります。しかし、何とか挑戦してみたいと、富士山らしさの見える場所を歩きまわりました。そして、近景に月見草、中景に山中湖、遠景に富士山の構図を見つけ、そして、その中に彼の姿を収めて、パチリ。この瞬間、わたしの心は、満ち足りた思いになっていました。自分の心を表現することができて、自由であることの心地よさを感じています。彼が、写真を撮りに行くと言わなければ、至ることができなかった心境でした。
 自由ということは、心のままにということですが、その、心のままにということは、「怠惰な気持ち」に従っていたのでは、自由が本来意図している自身の心の高まりに到達することはできないのです。自分を高めた楽しさに気づくことが自由のよさなのでしょう。子どもの自由研究には、それを知る道が用意されている...。
 目の前の雄大な富士山が、心を押し広げてくれたのでした。

八洲学園大学 〒220-0021 神奈川県横浜市西区桜木町7丁目42番地

出願・資格取得について・入学前相談・教育訓練給付金等はこちら
 入学支援相談センター 045-410-0515/u-info@yashima.ac.jp

在学生・卒業生・教員免許状更新講習・就職関連はこちら
 学生支援センター 045-410-0515/u-info@yashima.ac.jp

広報・公開講座・教員への取材等はこちら
 総務課広報係 045-313-5454/u-yue@yashima.ac.jp

八洲学園大学パンフレット ※八洲学園大学の各種資料をダウンロード頂けます。

ご希望の資料はPDFでも閲覧可能です。
PDFファイルを閲覧するには、Adobe Acrobat Readerをインストールしてください。

八洲学園大学

学校法人八洲学園大学 入学支援相談センター

〒220-0021 神奈川県横浜市西区桜木町7丁目42番地
電話:045-410-0515(受付時間はこちら
お気軽にお電話ください

  • 資料請求
  • 出願受付
JIHEE