
わたしは梅の花
2014/03/04
公園のそばを通りかかると、寒風に震えながらも、梅の花が自分を主張していました。「わたしは梅の花。見てください。」と。
厳しい寒さに負けずに花を咲かせ、多くの実をつける梅。旧字(本来の文字)では、梅の文字の中にある「毋」は「母」になっていました。梅の花はやがて実になり、枝にはたくさん実をつけます。その実を梅干しにして食べると元気が出ます。昔の人はこの木に、厳しい環境に耐え、子どもを産み、人を元気にさせる、母の偉大さと力強さを見たのでしょう。
...梅にしても、もう少し待てば暖かくなって、過ごしやすいはず。であるのに、梅は、あえて、この寒い時期に花を咲かせる、そういう生き方を選んだのです。
もう少したつと、桃の花が咲きます。桜も咲きます。かいどうも、チューリップも咲きます。それぞれに、魅力的な花です。華やかさを競い合い、春を彩ります。ミツバチやチョウや小鳥たちにとっては、うれしい日々に。このとき梅は、人知れず、すでに、実を実らせる作業に入っているのです。
梅は、華やかさとは無縁。でも、その生き方はあっぱれ。他の花が咲かない寒いときに花を咲かせることで、ミツバチや小鳥を独占し、多くの実をつけることができます。
わたしたちは、そのおかげでたくさんの梅干しを食べることができます。他者と群れることに疲れたとき、梅干しを食べて、梅の生き方を自分のあり方に重ねてみることも一興でしょう。梅干しは、心身共に、健康を呼び込んでくれます。わたしも、一日一個、食べるようにしています。梅干しの酸っぱさは、時には、人生の悲哀に喝を入れてくれます。それぞ、梅、健康法でしょうか。
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